リストランテ・センソ 近藤正之さん×タベアルキスト権恩実

日本のイタリア料理を“一段上”のステージへ。

インタビュー
東京都
田町・三田・白金高輪
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イタリア料理
この料理を食べる為に訪れたい
料理人インタビュー
東京メトロ南北線
白金台
日本のイタリア料理を“一段上”のステージへ。

おいしんぐ!編集部
「おいしいもののためなら」と、年間300食以上は外食をしているタベアルキスト 権恩実。本サイトでも「日本で味わうイタリアの食卓~郷土料理を巡る旅」を執筆しており、得意ジャンルはイタリアンとフレンチ、スイーツ。コース料理を1日に8軒ハシゴしたこともあるという底なしの胃袋の持ち主でもある。

軒数も量も、これまでに数えきれないほど食べ歩いてきている権。そんな彼女が「おいしい店はたくさんあるけれど、その中でも本当に通いたい店……」と熱くすすめるのが東京・白金台にある「リストランテ・センソ」だ。初めて訪れたときから、盛りつけの美しさといい、味のクオリティといい「とにかく衝撃的だった」という。

2016年2月に「リストランテ・センソ」をオープンした近藤正之シェフは、29歳で北イタリアへ渡り、12年の間、ミシュランの星付きレストランを渡り歩いて研鑽を積んだ人物だ。12年という長い月日をイタリアで過ごし、何を得たのか。そして今、東京を拠点に、どんなことに挑戦しようとしているのか。オープン直後から足繁く通い続けている権が、おいしんぐ!編集部とともに、近藤シェフに話を聞いた。


外観 おいしんぐ!編集部
白金台の駅から徒歩4分ほど。落ち着いた住宅街の一角にある「リストランテ・センソ」。


内観 おいしんぐ!編集部

内観 おいしんぐ!編集部
階段を下り、地下の入り口を開けると、オープンキッチンとカウンター席、また左奥にはテーブル席がある。
 

個性溢れるシェフのもとで研鑽を積んだ修業時代


近藤正之シェフ おいしんぐ!編集部


タベアルキスト 権恩実 おいしんぐ!編集部
権:近藤さんがイタリアで最後にいらした1つ星レストラン「ロカンダ・デル・ピローネ」では、実質、トップシェフとしてお料理を作られていましたよね。イタリアに渡って12年間でどのようにしてスキルを上げていかれたのか……今日は、ひとつひとつのお店で何を学ばれたのか、じっくりお聞きしてみたいです。

近藤:はい、何でも聞いてください(笑)。

編集部:そもそも、近藤さんはなぜイタリア料理の道に進もうと思ったのですか?

近藤:調理師の母の影響で、小さい頃から食に興味があったんです。イタリアンを選んだのは、当時流行っていたのもありますが、パスタが好きだったから(笑)。都内で少し働いていたのですが、イタリアのどの地方でどんな料理が作られているのかを見るため、現地に行くことにしました。本格的に渡ったのは2004年、29歳のときでした。

編集部:最初に働いたところは、どんなお店だったのでしょうか?

近藤:最初の3年は、ピエモンテ州のポレンツェという街にある1つ星レストラン「リストランテ・グイド」で働かせてもらいました。シェフが日本の講習会に来ていたので手紙を渡したら、半年ぐらいして「新しい店を出すから」と連絡をくれまして。この店は伝統的なピエモンテ料理を得意とするシェフと、プーリア州出身の魚料理が得意なシェフの2人が共同でやっているおもしろいレストランでした。


おいしんぐ!編集部
権:ピエモンテは北イタリアですが、プーリアというと南イタリアだから、食材も調理法も異なりますよね。

近藤:そうなんです。だから両方勉強できたんですね。その後、トレンティーノ=アルト・アディジェというイタリア最北の街の、山の上にある「サント・ウヴェルテュス」というレストランに移りました。ここも僕がいたときは2つ星で、最近3つ星を獲得したレストランです。

ここは避暑シーズンとスキーシーズンの年間8カ月のみオープンしている、「ローズ・アルピーナ」という大きなホテルの中のレストランでした。ゲストに飽きられないようにと、コースメニューは3日に1度、最初のおつまみ用の2皿にいたっては毎日変えなくてはならなくて……これは本当に、勉強になりました。

この街はスイスやオーストリアの国境に近い自治州で、ドイツ語を話す人が多く、料理でもイタリアっぽくない、ドイツとかスイスに近いお皿も出していました。またシェフもシンガポールとか日本など世界で活躍していて、ワールドワイドな料理を作る人だったので、いろんなことが学べました。あと、山の上だったので、ジビエ料理のことも勉強できましたね。


おいしんぐ!編集部
権:日本人でピエモンテに修行に行かれる方は多いと思うのですが、トレンティーノ=アルト・アディジェはマニアックですよね。どうやって入るお店を決めていたんですか?

近藤:ぼくはいつもガイドブックを見ながら行きたいお店を探して、実際食べに行ってから、休みがあるときに研修に行かせてもらうようにしていました。研修をしてみて気に入ったら、働かせてくださいとお願いする感じでしたね。イタリアの厨房って、入ってみると違った……ということもありますから。

権:なるほど。

近藤:その次は、一度ピエモンテに戻って「ヴィッラ・クレスピ」という2つ星の店に行きました。シェフがコテコテのナポリの人で、ナポリの郷土料理とピエモンテの料理を同時に勉強できましたね。肉と魚を混ぜたりとか、ここではいろんな発想を学びました。

編集部:北イタリアにいながらにして、いろんな土地の料理を学ばれたんですね。意図的にそうしたお店を選ぶようにしていたんですか?

近藤:いえ、そうではありません。勢いがあって今人気がある店、自分が食べてみておいしかった店を探していたら、そういうところに当たったんですよね。

その後は、僕がよく通っていて仲のいい店でもあったピエモンテの「アル・エノテカ」という1つ星の店で6週間ぐらい働きました。そしてトレンティーノ=アルト・アディジェへ戻り、1つ星の「ズル・ローズ」へ。このレストランはすごくて、全部お料理がエスプレッソ……つまり「その場で作る」スタイルなんです。スープとか、ジャガイモのピューレもオーダーが入ってから作るんですよ。


おいしんぐ!編集部

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権:そんなことができるんですか!?

近藤:パスタやラヴィオリも、オーダーが入ってから作る。それにこだわっているシェフでした。60席ぐらいがほぼ満席で、昼と夜60人分をずーっと作り続ける。このおかげで、メチャメチャ手が速くなりましたよ。気性の激しいシェフだったので、いろいろ怒られましたが……。まあ、シェフはドイツ語だったので、あんまりわからないからいいやって(笑)。

編集部:行くお店、行くお店がすべてスキルアップをさせてくれたんですね。

近藤:はい。その後、2010年からいたのが「ロカンダ・デル・ピローネ」です。「ビッラ・クレスピ」のときのシェフが「デル・ピローネ」のエグゼクティブシェフになって、僕を誘ってくれたんです。僕は次にほかの店に行く予定があったので断りにいったんですけど、説得に負けまして……。結局ここに6年間いました。
 

6年間守り続けたミシュラン1つ星


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権:「ロカンダ・デル・ピローネ」はもともと、1つ星レストランだったんですよね。

近藤:はい。そのエグゼクティブシェフの力もあって、そこから継続して6年間1つ星を守ることができました。2年後にそのシェフは違うところのエグゼクティブシェフになっちゃったんですけど。

編集部:つまり、実質は近藤さんがお料理を仕切っていたということですね?

近藤:そうですね。料理の内容を考えて、作って、エグゼクティブシェフに食べてもらって、OKをもらってお客様に出すという感じでした。本当は2年ぐらいで日本へ帰ろうと思っていたんですけど、それが楽しくなっちゃって(笑)。


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権:シェフとして、イタリア人のスタッフたちに指示を出したりもしていたわけですよね。

近藤:多くて12人ぐらいですかね。日本人もいましたけれど。

権:日本人として、イタリアで星を維持をしながら、イタリア人を仕切っていくというのは、簡単ではないと思うのですが。

近藤:とても大変でした。サッカーの試合とかあると、スマホでコソコソ見ようとしているし(笑)。でも結局は、自分の国でないところで働くということは、なにかしらの文化の違いはあるので、どう考えても平行線になることもあるわけです。
それは最初から心得て行っていたので、そこまでではなかったです。

あと、ぼくは日本食が恋しくなることもなかったので。毎日パスタ食べていてもぜんぜん平気でした。ノスタルジックにもならずにすみましたね(笑)。        

編集部:12年もの間、近藤さんを突き動かしていたものは何だったんでしょうか?

近藤:探究心じゃないですかね。いろんな土地土地で、シェフごとに料理が違うので、それを知りたい、あの料理を作ってみたい……そういう気持ちで、ずっといたんだと思います。シェフになってからは、食材を見てお皿を考えるのとか、シェフ業を勉強するのも楽しくて。

そういう意味では、日本でやるのもイタリアでやるのも同じだな、いい経験だなと。イタリアは食材も豊富で、安いですし、日本にないものもありますし。


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編集部:そして2016年に、日本に戻られたわけですよね。

近藤:イタリアに行くときに「日本に帰ってきて、東京でお店をやる!」って決めていたんです。だから、いつかは戻ってこようと思っていました。

編集部:何が見えたから、日本へ戻ったんですか?

近藤:1つ星もいただいて、そこそこ評価も出てきたのがここに入って4年目ぐらいで……その頃から、「この料理を日本で出したらどうなるだろう?」って考えながら、毎年日本に帰って来て、お店を出せそうなところを探していたんです。そんなときに、いまの会社から「ここでやらないか?」とお声をかけてもらって。僕はけっこう慎重派なので、次が決まらないと動けないんですよ(笑)。
 

五感を使って楽しめる料理を。


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マッタンツァ:マグロ漁の荒々しさと激しさを表現したひと皿。生のマグロ赤身、ビーツのジュースで漬けした赤身、塩漬けにして生ハム状態にした赤身に、アメリカンチェリー、ビーツ、レッドアマランサスなどを加えている。鮮やかに飛び散る赤はビーツのジュースをスプレーしたもの。豊洲のマグロ問屋「やま幸」のマグロを使用。


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権:近藤シェフが作る料理は、味はもちろんですが、色味や盛りつけがとてもきれいで、アーティストの作品を見ているような、センスがあふれる繊細な料理だなあと思います。最初にお会いしたときはコワモテな印象があったので(笑)、そのギャップもあってとても衝撃を受けたんです。


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近藤:ありがとうございます。温度差を出したり、食感を変えたり、酸味や苦みを混ぜたりとか、ひと皿の中にメリハリをつけて、飽きないように食べていただくのが、僕のポリシーです。だから店名も、盛りつけのセンスとか五感という意味で「センソ」とつけました。目で、耳で、鼻で……五感を使って、いろんなものを感じてもらいたいという思いも込めています。


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オルト:産地直送の野菜35種類を、生、揚げ、茹で、炒め、マリネ、乾燥、低温調理とさまざまな方法で調理。ひと口ごとに甘み、苦み、酸味などさまざまな味を楽しめる。オルトとはイタリア語で「菜園」という意味。


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権:繊細できれいなお料理ながら、いろんな食材でお皿をいっぱいにするような盛りつけも特徴的だと思います。見ているだけでも満足感があるんですよね。ほかのお店と比べて、少し小さめのお皿を選ばれているように感じたのですが。

近藤:店のテーブルが小さめなので、それに合わせて選んでいますね。でも極力、お皿にボリュームをつけるというのは意識していますね。

権:最近の傾向で、大きいお皿にお料理をちょこんと載せるような、ポーションの小さなお料理が多いと思うんです。でも近藤シェフの料理はちゃんとしたボリュームがあって、イタリアのマンマの「たくさん食べておなかいっぱいになって帰って!」っていう思いを感じるんです。

近藤:そうですね。一口ずつだと、何を食べているかわからなくなっちゃうので、「これを食べたな」って思う量をお出ししたいなと思っていますね。あとは、レストランに行ったのに「なんか物足りなかったな」って思われるのがあんまり好きじゃないので、けっこう量を多めにしていたんです。

権:私は食いしん坊なので、とってもよくわかります!こちらのお店の料理なら、何を食べたか、何がおいしかったか、ちゃんと記憶に残っています。おいしい店って全国にあるけれど、強烈に記憶に残るレストランっていうのは、数少ないと思うんです。

近藤:ありがとうございます。でも、ちょっとずつをたくさん食べたいとおっしゃるお客様も多いので、お皿のボリュームは残したまま、小さめなポーションのスープとかも挟みながらお出ししようかな……といろいろ考えているところなんです。


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「タヤリン」という、卵黄だけを使ったピエモンテ州の伝統的な郷土パスタ。手打ちの麺は低温乾燥することで、日本人好みのもちもち感が出るそう。北海道の食肉業者「ELEZO」と共同製作したサルシッチャを使って作ったラグーソースに、ピエモンテのカステルマーニョチーズとパルメザンチーズをかけている。


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編集部:最近、お店で使うお皿を変えられたそうですが、どういう理由からでしょうか?

近藤:これまで白いお皿を使っていたんですけど、赤いお皿や青いお皿に盛りつけるとテーブルがぱっと明るくなるし、料理の表情もガラッと変わるので、真っ白にこだわらずにお皿ありきで考えてみるのもおもしろいかなと思ったんです。和食器にもすばらしいものがいっぱいありますし、お皿を使って新しい表現を考えていけたらなと。

権:マッタンツァもそうですが、近藤さんの盛りつけは、色の使い方がいつも強烈だなと思います。そういうところも好きなんです。


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千日間飼育をした山形県産千日和牛のサーロイン。「赤パプリカのペーストを塗り、七輪を使って炭火焼きにすることで、和牛がパプリカのオーブン焼きに包まれるみたいな香ばしさと濃縮度が出ます」。付け合わせはトマト、赤パプリカのペースト、パプリカパウダー、カラブリア州の乾燥ピーマンを煮込んで作ったソース、赤ピーマンとフルーツピーマンを米酢と赤酢でピクルスにしたもの。
 

東京から、イタリア料理のイメージを変えていきたい。


おいしんぐ!編集部
編集部:近藤さんが東京に出したこのお店で目指しているのは、どんなことですか?

近藤:日本のイタリアンって、いわゆる郷土料理であり、カジュアルで安い料理というイメージがありますよね。和食やお寿司、フレンチなら4~5万円ぐらいいっても、イタリアで2万円はちょっと高いなと思われてしまいます。

イタリア本土にもそういうお店はあるけれど、主流なのはコース料理のみで、価格帯もしっかりしていて、シェフのオリジナル料理が出る店です。それこそ、星付きのレストランもたくさんあります。だからそういうイタリア料理のイメージを、少しでも変えていけたらと思っているんです。

東京のお客様が新しい意識を持ってくだされば、いずれはイタリアンも、いまのフレンチと同じぐらいのところへ行けるんじゃないかなと。いま、日本のフレンチは創造的で、そのシェフのお料理というイメージになっています。それでしっかりと、人気もあるじゃないですか。


おいしんぐ!編集部
権:そうですね。フランス料理はそちらが主流になってきましたよね。

近藤:せっかくイタリアに行って修行してきたシェフたちもみんな、やりたくてもできないんですよ。高価格帯にするとお客さんが入らないので、郷土料理の店を出すしかなくなる。何州のどこどこの料理っていうのを掘り下げる方向にばかりいってしまう。それはすごくもったいないと思うんです。

ワインも、別にイタリアのものだけじゃなくて、ワールドワイドでいいはずなんです。日本酒でもいいいし、焼酎でもいい。そういうお店がいっぱいできてくれば、どんどんイタリアンも盛り上がっていきますよね。そうなれば向こうの2つ星や3つ星で修行している人たちも帰ってきやすくなるし、帰ってきたいって思うんじゃないかなと。

編集部:近い将来、イタリア料理×日本酒のお店が出てくる時代がくると?

近藤:ぼくはもう、いろいろ考えています。


おいしんぐ!編集部
編集部:そういうお考えは、いままでについたシェフたちから影響を受けているのでしょうか?

近藤:そうだと思います。あとは周りの仲のいいシェフもみんなそうなんですが、イタリアではレストランのシェフといえば、自分の料理を作ることが主流なんです。創作でも郷土料理でも、「そのシェフの料理」になっているんです。

イタリアだけでなく、もうヨーロッパ全体がそうですよね。EU内でいろんな国に修行に行けるので、どんどん文化が混ざっています。僕は、いまの料理って北欧にしてもイタリアにしても、枠のない「ヨーロッパ料理」だと思うんです。そうやってみんな勉強して、進化していっているんだなあと。

僕も、イタリア料理がベースですが、カテゴリーでは「僕料理」だと思っています(笑)。ヨーロッパで修行して、日本の食材を使って、プラス僕の料理……みたいな感じですね。カテゴリーはもういらないんじゃないかなと。


おいしんぐ!編集部

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権:ここのお料理も、まさに「近藤シェフのお料理」なんですよね。それがいつも楽しみなんです。2016年の2月にオープンしてからここへ通い始めて、3年半ぐらいになりますが、毎回ちょっとずつ変化があって、そこもすごいなと思います。今日も、2カ月前に来たときからお料理がいろいろ変わっていました。

近藤:ベースはもちろんあるんですが、つねに、いろんなことを学びながら変化していきたいとは思っています。「変える」と決めた上で変えるのは苦しい、というか、だいたい納得いかないものができてしまうので、納得がいくものができたら新しく変えるようにしていますね。

たとえば、和牛と長谷川農園のマッシュルームというメニューは1年ぐらい続いていたので、今月からマッシュルームのスープに変えます。長谷川農園さんのマッシュルームを仕入れているのですが、おいしいから、ずっと使い続けたいんですよ。

季節によって仕入れる時期と仕入れない時期があるよりは、ずっとコンスタントにとっていたほうが生産者さんにも喜んでいただけるし、季節ごとの違いなどもわかるので。マッシュルームにしても、マグロにしても、いいものは年間通して使っていきたいので。そのために、ずっと変えないメニューもあるんです。

権:すばらしい思いですね。

編集部:近藤さんがこの次に考えていることは何でしょうか?

近藤:いまの夢は、ミラノにお店を出すことです。日本にもお店を持ちながら、イタリアにも出したい。スタッフも含め、いったりきたりしながら、いろんなものを吸収できるじゃないですか。イタリアのお客さんに、日本に来てもらってもおもしろいですし。

権:日本人シェフが作る、ちょっと和が取り入れた新しいイタリア料理というのも楽しみですね。応援しています!

では、最後に…。
近藤さんにとって、 「おいしい」とは何でしょうか―—?


おいしんぐ!編集部
2~3日後に、ふっと食べたお皿のことがよみがえってくる……そんな、記憶に残る料理でしょうか。ふと思い出して、「あ、食べたいな」って思う料理。それを目指していますけど、すごく難しいですね。僕自身もいろんなところに食べに行きますが、1週間ぐらい経つと何を食べたかほとんど覚えていないこともあります。そのなかで、思い出してもらえる料理を目指したいですね。


おいしんぐ!編集部


おいしんぐ!編集部
つまみとして出す、自家製の「チャルダー」。赤米、ポレンタ、カムット(イタリアの古代小麦)のクラッカー。


おいしんぐ!編集部
泡ものといっしょに楽しめる「お食事前のスナック」。百合根のフィナンシェにイタリア産アンチョビをのせたものや、オーストラリア産黒トリュフのホワイトチョコレートなど4種類のスナックが、季節によって変わる。

※お店の情報は記事投稿日時点のものです。訪れる際には予め営業日時をお店にご確認ください。

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