あなたの町の小さな食遺産 Vol.1 京成金町編

京成金町でハシゴ酒。今宵はもつ焼き、日本酒、ホルモンで。

紀行
東京都
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京成金町でハシゴ酒。今宵はもつ焼き、日本酒、ホルモンで。

おいしんぐ!編集部
新開発エリア、ニューオープンのレストラン、流行りの料理…。新しい場所や新しいものの周りは、いつも賑やかで、人が集まる。けれども同時に、普段はあまり注目されない小さな町にも昔から愛されてきた名店がひそかに存在し、その町を魅力的に見せている。

そこは必ず「続く理由」があり、地元の人たちに「愛される理由」がある。そんな店を、町の小さな「食遺産」として注目したい。地元在住でなければわざわざ駅を降りないような小さな町を訪れ、愛すべき「食遺産」をハシゴしてみよう。

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昔ながらの面影が残る京成金町

おいしんぐ!編集部
京成金町駅は、京成高砂駅と京成金町駅の3駅を結ぶ京成金町線の終点。再開発された駅周辺から少し離れれば、昔ながらの面影が残る小道に「食遺産」が隠れている。

鰹だしが効いたもつ煮込みは必食


おいしんぐ!編集部
1軒目に訪れたのは駅から徒歩10分ほどにある「ブウちゃん」。昭和33年創業のお店で、先代が屋台から始めたというもつ焼の専門店だ。開店時での訪問だったが、20人は座れる巨大なコの字カウンターを常連客が埋め尽くしている。客層はサラリーマンやご年配の男性などが見られ、比較的年齢層が高めのようだ。


トマトハイ:380円(税込) おいしんぐ!編集部
常連客を見習ってトマトハイで乾杯。使用しているキンミヤ焼酎は下町らしく濃いめだが、それがまた良かったりする。

もつ煮込み:400円(税込) おいしんぐ!編集部
鰹だしが効いたもつ煮込みは、醤油味で実にさっぱりした味わい。とろけるほど柔らかな豚もつと、豆腐、コンニャク、ダイコンに、たっぷりとネギがのっている。


豚もつ焼き シロ・レバー共に1串:90円(税込) おいしんぐ!編集部
もつ焼きは創業時から継ぎ足されているタレで焼く看板メニュー。さらっとしながらも30年分の旨味が溶け出している。丁寧に下処理したシロはとにかく柔らかく、脂の旨味とうっすらとついた焦げ目の香ばしさが交互に押し寄せてくる。臭みがないレバーはややレアの仕上がりで、とろけるような甘さが口いっぱいに広がる。

豚もつ焼き タン1串:90円(税込) おいしんぐ!編集部
絶妙な塩加減で焼かれたタンは、外側は少しコリコリとして、内側はソフトな食感。舌先はさらに弾力のある噛み応えが楽しめる一品。

ブウちゃん

 

福島のお酒となみえ焼きそばを求めて

おいしんぐ!編集部
2軒目に訪れたのが「かもし処 ひょん」。福島県出身で日本酒の造詣の深さと愛情あるご夫婦が切り盛りされている居酒屋。カウンター9席の小ぢんまりした店内は、夜が深まるにつれ、日本酒好きの憩いの場へと変身してゆく…。


廣戸川の冷酒 おいしんぐ!編集部
まずは廣戸川を冷酒で。壁に貼られた日本酒メニューにはご夫婦と縁が深い福島県のものが多く並ぶ。

自家製シメサバ:650円(税込)おいしんぐ!編集部
日本酒を引き立てるややしっかり目の締め具合の自家製シメサバ。食感はしっとりしていて“生”のよう。適度な脂ののりながら旨味はたっぷり。


自家製塩辛:300円(税込)おいしんぐ!編集部
造りたての自家製塩辛は塩分ひかえめで、イカ本来の味がしっかりと感じられる。臭みもなく、角のない優しい味わいが特徴。
 
 

なみえ焼きそば:700円(税込)おいしんぐ!編集部
まるでうどんのような極太中華麺が特徴のなみえ焼きそば。中華鍋で極太中華麺を豚肉、モヤシとラードで炒め、とんかつソースのように超濃厚なソースで味付けされている。もちもちのコシとツルんとした食感は焼きそばとしては唯一無二の味わい。

かもし処 ひょん

 

常連客に交じってホルモンと焼酎ハイボールを楽しむ

おいしんぐ!編集部
3軒目は昭和41年創業の「大力」へ。こちらのお店は金町で1、2を争う老舗酒場であり、ホルモン焼きでも有名なお店。引戸を開けると、昔ながらのコの字カウンターの上にロースターが点々と置かれている。常連客とスタッフで賑わう店内は昭和な雰囲気がたまらない。


ガツ酢ミソ:500円(税込)おいしんぐ!編集部
ガツをボイルしてカットし冷やした、ガツ刺し。味付けは酢味噌味か醤油味から選べる。臭みが少なく、嚙みしめると厚みを感じる肉質で、食べ応え十分。
 

牛スジ豆腐:450円(税込)おいしんぐ!編集部
唐辛子の効いた牛スジ煮込みは見た目の色ほど辛さがなく、醤油ベースのまろやかな味わい。トロントロンのすじ肉にネギをたっぷり絡めて食べれば、至福の時間が訪れる。焼酎ハイボールとの相性はもちろんだが、思わずご飯を頼みたくなる味わい。


焼酎ハイボール:370円(税込)おいしんぐ!編集部
飲み物はチューハイの原点といわれる下町名物の「焼酎ハイボール」。下町の大衆酒場にでは、やはりこちらが飲みたくなる。琥珀色ビジュアルが魅力的で飲みやすいが、焼酎の濃さも折り紙つき。

アバラ:600円(税込)おいしんぐ!編集部
少々甘めのタレに漬けこんだアバラと言われる薄切りの豚ハラミ。鮮度、歯応え、コストパフォーマンスの3拍子が揃った部位で、食べ進める程にクセになる味わい。 また、タレとアブラの焦げる匂いが食欲を増進させる。

大力

今宵は愛すべき「食遺産」が残る京成金町でハシゴしてみるなんて…いかがでしょう。

注意事項: 掲載情報は、2018年9月4日時点のものです。訪れる際には予め営業日時をお店にご確認ください。

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