季節を愛で、美味しく食べる〜旬魚の世界〜 Vol.8

穴子の世界!6月下旬から9月が旬な「穴子」の魅力に迫る

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穴子
魚介料理
穴子の世界!6月下旬から9月が旬な「穴子」の魅力に迫る

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魚介類が持つ旨味、香り、脂の乗り、食感など、 「魚味」が最大化される時期こそが旬。 さらに、食べ物で季節を感じる事が出来るのは、日本料理・和食の大きな魅力! 旬を押さえて魚介類を食べると、 美味しいだけでなく食べる喜びがアップします。


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旬とは、魚介類が持つ旨味、香り、脂の乗り、食感など、「魚味」が最大化される時期こそが旬。さらに、食べ物で季節を感じる事が出来るのは、日本料理・和食の大きな魅力!

日本は四季があり、四方を海と異なる海流に囲まれた国。旬魚は日本人ならではの特権的な楽しみだと思います。

タベアルキスト Yuya Otaniがお届けする〜旬魚の世界〜、今回は、6月下旬から9月が旬な「穴子」の魅力に迫ります。

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穴子の魅力に迫る


著者撮影
穴子は、一見すると旬が無いように思われるのではないでしょうか?好きな方ならば知っておられるはずですが、世間に年がら年中出回っているため、「いつでも美味しい魚」と思っている人が多いように感じます。しかし、実際には梅雨入りと共に美味しくなるのが穴子です。一般的に、6月下旬~7月がピークとなり、9月頃までが旬と言えます。

冬に出回っているのは、多くが対馬産か韓国産。それらは晩秋〜冬でも脂が乗っているので、脂嗜好の昨今人気を集めております。対馬の穴子も美味しいですが、個人的に今回アツく語りたいのは、旬の時期の他の産地の穴子となります。

産地ごとの穴子の魅力


著者撮影 穴子の薄造り
「穴子の名産地」を挙げると、西と東でざっくり、瀬戸内と江戸前の名が頭に浮かびます。それぞれ味が異なり、西と東で調理法も異なるので、別々の魅力があるのですが、ともに対馬の穴子との最大の違いは、香りだと思います。野趣あふれる香り。それこそが、穴子の魅力です。

人によっては「泥っぽい」と感じるかもしれませんが、適度に土の香りを感じさせる穴子は旬モノの瀬戸内産、江戸前の魅力だと思います。強い野趣があるからこそ、炭火や強い味のタレ、あるいは鮨の濃い煮ツメに合うのでしょう。


著者撮影 穴子の握り鮨

著者撮影 穴子めし

そして、香りに加えて忘れてはならないのが、食感。関東では鰻と同様に蒸したり煮たりして柔らかく仕上げる事が多いですが、それでも旬モノは繊維質が力強いように感じます。瀬戸内の穴子についても同様。


著者撮影 穴子の棒寿司

さらに地焼きで仕上げる事が多いので、タフな食感を楽しませてくれます。対馬は脂の含有率が抜きんでいているため、身質が柔らかく、それ故に鮨で人気が集中し固定化しているのだと思います。ただ、個人的には鮨でも天麩羅でも、穴子は江戸前か瀬戸内のものが調理法にピッタリ合うと感じます。読者の方は「力強い味の穴子」を食されたことはあるでしょうか?

主な産地:表浜~松島(宮城)、羽田(東京)、小柴(神奈川)、大阪、明石(兵庫)、広島、対馬(長崎)
主な食べ方:白焼き、蒲焼き、穴子めし(地焼き)、穴子丼(煮穴子)、穴子棒寿司、穴子握り鮨、天婦羅、佃煮、酢の物など
主な栄養素: たんぱく質、ビタミンA、ビタミンE、カルシウム、EPA、DHA、オレイン酸

【写真の料理とお店について】
・ 穴子の天麩羅:なかがわ(東京都・築地)
・ 穴子の炭火焼き:割烹牧野(東京都・新馬場)
・ 穴子の薄造り:懐石一空(東京都・上野)
・ 穴子の握り鮨:乃池(東京都・千駄木)
・ 穴子めし:ふじたや(広島県・宮島)
・ 穴子の棒寿司:菊水鮓(兵庫県・明石)

いかがでしたでしょうか…。

夏の風物詩としてあげられる穴子の魅力は伝わったでしょうか? 6月下旬~7月がピークになる穴子をぜひ味わってみて下さい。

 

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