785段の石段を上って、いざ「こんぴら参り」へ!

一度は訪れたい、さぬきのこんぴらさん

紀行
香川県
琴平町
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金刀比羅宮
香川県中讃エリア
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一度は訪れたい、さぬきのこんぴらさん

おいしんぐ!編集部

「さぬきのこんぴらさん」と呼ばれ、古くから親しまれてきた琴平山(象頭山)にある「金刀比羅宮(ことひらぐう)」。ここは「海の神様」として信仰されている大物主神(おおものぬしのかみ)を祀った全国の金刀比羅神社の総本宮で、航海の安全や豊漁祈願のほか、五穀豊穣、商売繁昌、病気平癒などさまざまなご利益があるとされている。

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現在、1年に約300万人が訪れる香川の名所のひとつだが、その人気は江戸時代の庶民の間でも高かったという。当時、庶民が旅行に行くことは禁止されていたが、例外として許されていたのが神仏への参拝の旅だった。そんな中で、伊勢神宮への「お伊勢参り」と並んで人気だったのが、讃岐の金毘羅大権現(現在の金刀比羅宮)。「一生に一度はこんぴら参り」とも言われ、庶民の憧れだったとも。


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何といっても特徴的なのは御本宮まで785段(さらに奥社まで進む場合は1368段)と、長く続く石段の参道だろう。上り始めは、多くの土産物屋やうどん屋などが並び、何とも楽しく賑やかな雰囲気だ。113段まで上ったところで、「一之坂鳥居」が見えてくる。この鳥居をくぐり、急勾配の一之坂を上ったところにあるのが「大門」だ。この時点で上った石段は365段。この「大門」が境内の入り口であり、ここから先が神域となる。

大門の先に並んでいるのは「加美代飴」を売る5軒の飴屋さん。この5軒は先祖代々、境内での商いを許されているのだとか。飴の素朴な甘さが疲れを癒してくれそうだ。

先へ進むと、重要文化財「十一面観音立像」などを所蔵する「宝物館」や、日本洋画の第一人者、高橋由一の作品27点を所蔵する「高橋由一館」が。さらに江戸時代の絵師・円山応挙が晩年に描いたふすま絵を見ることができる「表書院」が構えている。ふすま絵、建物ともに重要文化財に指定されているので、時間に余裕があればぜひ見ておきたい。

「桜馬場西詰銅鳥居」をくぐり、500段までさしかかったところにあるのが、美しいカフェレストラン「神椿」。資生堂パーラーがプロデュースしたモダンな空間で、本格コース料理を楽しめるレストランスペースと、セルフサービスのカフェスペースがある。休憩や食事で利用しよう。

628段目を上ったところに現れる、豪華な装飾が施された高さ約18mの正殿が「旭社」。ここまで来れば御本宮はすぐそこだ。さらに闇峠と呼ばれる鳥居をくぐり、心身を清める手水舎へ進もう。このあたりで、石段が「マイナス1段」となるポイントがある。一説によると、実際には御本宮まで786段ある石段を1段減らすことで、「なやむ(786)」を避けたという。


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ラストスパートで少々急な「御前四段坂」を上りきり、「御本宮」に到達。御本宮の北東側はちょっとした展望台になっており、讃岐平野を見渡すことができる。御本宮では、「浅く1礼⇒深く2礼⇒2拍手⇒深く1礼⇒浅く1礼」で参拝しよう。神札授与所ではおみくじや御朱印帳、「幸福の黄色いお守り」などを販売している。


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上り始めから御本宮まで、寄り道なしで30分程度。途中、休憩スポットなどもあるので、時間に余裕を持って楽しむのがおすすめだ。

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