お国の国宝とも称される、特別名勝 栗林公園

紫雲山を背景に広がる、四季折々の“一歩一景”。国の特別名勝「栗林公園」

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紫雲山を背景に広がる、四季折々の“一歩一景”。国の特別名勝「栗林公園」

おいしんぐ!編集部

高松市中心部を走る国道11号…その都会らしい風景のなかに、突然木々が生い茂った一角が目に飛び込んでくる。香川県が誇る国の特別名勝「栗林公園」だ。

「栗林公園」が特別名勝に登録されたのは、1953年のこと。現在国内に36件、四国ではわずか1件しか特別名勝は存在しないことからも、その評価の高さがうかがえる。16世紀後半に小さな庭から始まった「栗林公園」は、今や築庭400年以上を誇る歴史の長い庭園だ。四季折々で顔を変える園内には6つの池と13の築山が配され、平庭部だけで東京ドーム3.5個分の約16.2ヘクタール、総面積でいえば約75ヘクタールを有する。これは文化財指定の庭園で見れば、日本一の大きさに当たる。


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今回編集部は、東門から園内に入り、向かって左手に位置する南庭を中心に散策した。園内に入るや、先ほどまで辺りに響いていた喧騒が一気に遠のいたことにまず驚く。和風庭園ならではのしっとりとした空気のなか、目の前にそびえるのは「紫雲山」。この山が庭園の背景として佇むことで、栗林公園特有の開放感と奥深さが醸し出されていた。このように庭園外の山や樹木を風景として取り入れる造園手法のことを、「借景」という。

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入園料は大人410円、小人170円。名前こそ「栗林」とされているが、園内に植えられているのは約1,400本の松の木々だ。うち1,000本が職人により手入れが施される「手入れ松」で、盆栽のような美しい枝ぶりを見せる。

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「栗林公園」の歴史や展示物等がある「商工奨励館」を通りすぎ、北湖にかかる梅林橋を渡る。小路を抜けて西湖まで行くと、紫雲山をバックに流れ落ちる桶樋滝の水音が、静かに反響していた。


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園内にある湖や小川はどれもとびきり澄んでいて、一帯の水の美しさが分かる。

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そこからさらに歩いた先、「栗林公園」の端に位置するのが、3つの島が浮かぶ「南湖」だ。その面積は、南庭最大の約7,900㎡。湖面にアーチを描く木造の偃月橋が、庭園美を一層引き立てている。また南湖で目を引いたのが、和船の姿だ。大人ひとり620円の乗船料で、約30分かけ南湖周遊を楽しめる。和船は事前予約可能なので、利用したい場合は早めの予約をおすすめしたい。


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南湖を見下ろす飛来峰は、栗林公園の代表的な景観である。富士山に見立て造られたという築山からの眺めは見事なもので、来園時には押さえておきたいポイントだ。

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園内では高松市民向けの催し物や、七五三で訪れたらしい家族連れ、さらに結婚式を執り行うシーンも見られた。「栗林公園」が地元の人々から大切にされている場所であることが伝わってくる。

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園内には「ガーデンカフェ栗林」のほか、6つの休憩&食事処が。鯉の餌を売っている場所もある。


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園内を散策した後は、「かがわ物産館 栗林庵」に立ち寄ろう。洗練された店内は食品から工芸品まで豊富な品揃えで、大抵の香川名物が手に入るはず。なおこちらのショップは入園券を持っていなくても利用できるので、お土産を買うのに迷ったときはまず足を運んでみるのもおすすめだ。


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産物の説明が丁寧に記されているのが嬉しい。

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お土産もしっかり見て、退園までにかかった時間は、南庭回遊コースの目安であるちょうど60分だった。また今回紹介できなかった北庭回遊は、所要時間約40分で、園内最大の池・群鴨池や数千株の花しょうぶが植えられた花しょうぶ園など、こちらも見どころがいっぱい。


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「一歩一景」とうたっているとおり、似ている景色がまったくなく、歩くたび違う眺めが楽しめる栗林公園。日の出、日の入りの時間に合わせて足を運ぶもよし、すきま時間を利用して立ち寄るもよし。香川を旅行するならば、一度はぜひ訪れてほしい名所だ。

※お店の情報は記事投稿日時点のものです。訪れる際には予め営業日時をお店にご確認ください。

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