1869年に「蝦夷地」から現在の地名に命名されて、150年目の節目を迎えた北海道。 そんなタイミングで自分が仕事による転勤で北海道に来たのも何かの縁かもしれません。18歳の大学入学時に上京してから、20年以上東京で暮らし、某口コミサイトでは2300件中2000件が東京のお店の口コミとなっているほど、どっぷりと東京グルメに浸かってきました。 手前味噌にはなりますが、グルメ事情に関しては高感度なアンテナを持ち、メディアに左右されない独自の情報網で良店を嗅ぎ分けて来た嗅覚を北海道でも遺憾無く発揮したいと思っています。
新たな北海道グルメの情報を開拓していきたい
北海道のグルメと聞いて、誰もが思いつくのが、スープカレー、ジンギスカン、ラーメン、寿司を始めとした海の幸ではないでしょうか。 実際に自分自身も旅行で北海道に訪れた際には、それらの料理を中心に食べていた気がします。もちろん、それらの料理も美味しいですし、優れたお店が数多く存在します。 しかしながら、従来の北海道グルメのセオリーに囚われない良質なグルメ情報を発信することこそが、北海道在住の自分ならではの強みではないかと思っています。
紆余曲折ありながらも、今の北海道の礎を築き上げた北海道開拓使の先人達に敬意を表しつつ、新たな北海道グルメの情報を開拓していきたいという想いから、「グルメ北海道開拓使」というコラムタイトルをつけさせていただきました。 タイトルの名に恥じない良質な情報をお伝えしていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
記念すべき1軒目は、果ての果てまで来たくなる! 札幌で味わうホロホロチキンの絶品パキスタンカレーを紹介したい。
平日でもお客さんが押し寄せる人気店
著者撮影
今年4月から北海道民となった自分ならではの独自の情報を発信したいと考えていたときに、目に留まったのがパキスタンカレーの文字。埼玉県八潮市の「カラチの空」で食べたことはあったものの、東京でもそれほど浸透していない国のカレーが札幌で人気を博していると知っては紹介しないはずがありません。
札幌駅から定山渓に向かう石山通沿いのロケーションにあり、車で40分弱かかる決してアクセスが良いとは言えませんが、平日でもお客さんが押し寄せる人気店です。
著者撮影
「果ての果てまで行ってみないか これが現地の味」というインパクトのある看板が目印で、「スパイスを発見した架空の男の名前」という意味の独特な店名とともに、店主のお父さんが考案したとのことです。
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飾り気のないシンプルな雰囲気の店内と同様に、メニューはパキスタンカリーセット(880円)のみの潔さで、あとは大盛(200円増)と中盛(100円増)があるのみで、今回は初めてということもあり、普通でお願いしました。
札幌で味わうホロホロチキンの絶品パキスタンカレー
著者撮影
店主のお父さんがパキスタン現地で虜になって知人から教えてもらったというレシピをもとに作られたカレーはパキスタンのパンシャーブ地方の料理らしく、一見してカレーとは思えない独特なビジュアルです。
水は一切使わずに、野菜の水分と7種類のスパイスを合わせた自家製ガラムマサラと塩のみで6~7時間かけてじっくり煮込まれたチキンは口の中でホロホロと解けた後に、しっかりとしたスパイス感がやってきます。見た目はカレーらしくありませんが、正真正銘のカレーで、他ではなかなか味わうことのできない唯一無二のカレーは、「これが現地の味」というキャッチコピーに偽りなしです。
著者撮影
ストレートな美味しさが味わえるシンプルさの裏に潜む単調さの危険性も、セットに付く食感がある野菜サラダが良い箸休めとなって、再びカラバトカリーの美味しさに新鮮に向き合うことができるので最後まで楽しめます。
著者撮影
食後のチャイまでもクオリティが高く、細部にまで至る丁寧な仕事ぶりにも好感が持てます。
札幌に来たならば、多少のアクセスの難をはねのけてでも訪れる価値がありますが、北海道に来る機会のない方には、店主のお父さんが神奈川の六角橋で営む姉妹店「サリサリカリー」で味わってみるのも良いかもしれません。
さて、次回はどんな北海道グルメを開拓しようか…。
INFORMATION
名称 | カラバト・カリー |
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住所 | 北海道札幌市南区藤野二条12-6-1 |
アクセス | じょうてつ 12 簾舞団地バス停より徒歩4分 |
電話番号 | 011-596-1117 |
営業時間 | 11:30~21:00 |
定休日 | 水曜日・第1日曜日 |
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