季節を愛で、美味しく食べる〜旬魚の世界〜 Vol.4

サンマの世界!秋の味覚「サンマ」の現状とその美味しさに迫る

東京
この逸品
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サンマ

著者撮影
魚介類が持つ旨味、香り、脂の乗り、食感など、 「魚味」が最大化される時期こそが旬。 さらに、食べ物で季節を感じる事が出来るのは、日本料理・和食の大きな魅力! 旬を押さえて魚介類を食べると、 美味しいだけでなく食べる喜びがアップします。


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今回は、7月中旬~9月くらいまでが旬な「サンマ」の魅力に迫ります。

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サンマの魅力に迫る


サンマ
子どもから大人まで、誰しもが大好きなサンマ。焼く時の匂いで、もうヨダレが出てしまいますよね!サンマはお米との相性が抜群なので、コメ好きな日本人として極めて自然なことなのかもしれません。
今回は改めて、サンマの魅力をお伝えします。

日本人が大好きなサンマの現況

サンマは札幌市中央卸売市場で初競りが行われる魚です。初競りは旬のイメージ、即ち秋よりも遥かに早い7月中旬となり、2018年7月11日の初競りでは何と、1尾7万円(キロ50万円!)と言う価格が付きました。ただ、言うまでもなく、これはご祝儀相場。青森県・大間のマグロの新年初競りと同じですね。

庶民向けのサンマは7月下旬以降、北海道の刺網漁船、棒受網漁船が出航してから、獲られ始めます。「棒受網漁」とは、サンマ漁の大半を占める漁法で、漁の期間は7月から12月までとなります。

さて、ここで、読者の皆さんは、2018年はサンマが豊漁だったと思いますか?「そりゃ豊漁でしょ?テレビでそう言ってたし」と思われるのではないでしょうか?しかし、実際は異なります。2017年と比べると確かに多かったものの、答えは「不漁」となります。結構意外に思われる方のほうが多いのではないでしょうか?

サンマが「不漁」たる理由は「漁獲量」だけでなく「資源量」の変遷を数字で追うと明らか。2003年には500万tありましたが、わずか14年後の2017年には86万tと激減。2015年は227万t、2016年は178万tでした。そして、2018年は205万tと言われております。回復基調にあるのは嬉しいところですが、「資源量」で見ると必ずしも回復しておらず、「豊漁」と断定するのは時期尚早と言えます。メディアの一面的な情報を鵜呑みにしていたのでは、漁獲量の回復は果たせません。漁獲量だけでなく、中国や台湾に責任転嫁する報道もありますが、それは極めて一面的な判断です。

サンマに限らず、日本の漁獲量が激減している現実を消費者が知る必要性が高まっている状況にあるのではないか?と個人的に感じております。

主な産地:北海道から九州まで非常に広く分布。中でも道東や三陸のものが美味しい。
主な食べ方: 塩焼き、蒲焼き、煮付け、パスタ、カレー、コンフィなどなど和洋中華なんでもござれ。
主な栄養素: ビタミン類、カルシウム、鉄分、EPA、DHAが豊富

美味しいものとそうでないものの違い

下顎の先っちょが「黄色」であるものが美味しいとされております。鮮度が落ちると、黄色が淀んでゆき、茶色っぽくなってしまいます。また、黒目の周りが透明であること、お腹が丸っと太っていること、刀のように真っ直ぐに立つことなどが美味しいサンマのポイントとなります。


著者撮影
筆者が人生で一番美味しいと思ったサンマの塩焼き。北海道・札幌の酒房しんせんで2014年に頂いたサンマです。

著者撮影
思わず別アングルも(笑) 桁外れの脂の乗り、気品ある香りで、思い出すとヨダレが出てきます。


秋刀魚のコンフィ著者撮影
東京・学芸大学のリカーリカで頂き、美味しさにビックリしました。サンマの脂と香りを活かしつつホロホロ。

秋刀魚のタンドール焼き著者撮影
東京・木場のカマルプールで頂き、同じくビックリしました(笑)


釧路で生み出された新たな名物料理【さんまんま】著者撮影
サンマと言えば、道東。蒲焼きと炊き込みご飯を合わせた新感覚の一品です。

さんま丼著者撮影
歯舞群島を望む納沙布岬にある大衆食堂の逸品。観光地の食堂の名物料理か…と完全に舐めて伺ったところ、味わいに感動(笑)舐めており、ゴメンナサイと北海道のサンマに謝りました。


南紀名物の秋刀魚寿司著者撮影
一般的にサンマのイメージが無いであろう、和歌山県南部の郷土料理です。実は昔から食されており、しっかりと〆られているところに昔ながらの仕事を感じさせます。

著者撮影
お店の看板はインパクト絶大(笑)昨今、不漁で困っておられると聞き、胸が痛みました。

いかがでしたでしょうか…。

日本人の愛されるサンマの魅力は伝わったでしょうか? この季節のサンマをぜひ味わってみて下さい。

 

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