この料理を食べる為に訪れたい Vol.230

平安時代より続く、村上の鮭文化に心を動かす!新潟・千年鮭 きっかわの「塩引鮭」

北陸
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県内外で鮭の名産地と知られる村上。「千年鮭 きっかわ」は鮭の加工食品専門店で、村上駅から徒歩で20分ほど歩いた村上の中心街にある。風情漂う村上の町並み散策と合わせて訪問するのが楽しい。

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村上の鮭文化を活気づける名店「千年鮭 きっかわ」

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創業は江戸時代初期の1626年(寛永3年)にさかのぼる老舗だが、もともとは米問屋であり、江戸末期以降は造り酒屋であったそうだ。転機が訪れたのは時を大きく経た昭和30年代(1955年~)。平安時代から続く村上の鮭料理が衰退してきたそうだ。そこで、当時の経営者が一念発起。鮭の加工食品専門店へと業態を変え、村上の鮭文化の保全に努めた。

現在も昔ながらの製法で「塩引鮭」を作られており、店内奥では製造現場を見学できる。

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天井一面に鮭がぶら下がる光景は荘厳の一言。古来より伝わる日本の発酵文化の凄さを実感できる光景である。
なお、お店の外観も趣があり、吉永小百合さんのCMで有名になった。同じ構図で記念撮影をする方も多く、観光スポットにもなっている。

 

一口で魅了される「塩引鮭」の奥深き味わい

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村上には100種類を超える鮭料理があるとされるが、最も人気な料理こそが「塩引鮭」(1切れ税込1,361円前後)だ。鮭の加工食品と言えば全国的に「新巻鮭」が有名であるが、きっかわさんの「塩引鮭」は異なる味わいを持つ。
見た目こそ普通の鮭の塩焼きだが、頂いてみると旨味が強く、同時にしっとり感がある。塩漬けした後に3週間~1ヶ月間、風干して熟成したとは思えない瑞々しさ。それでいて熟成による強い旨味もあり、村上の風土の力強さを感じさせる味わいだ。

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同時に、「鮭の酒びたし」も必食の逸品だ。「塩引鮭」を更に長く、1年熟成してスライスしたものが「鮭の酒びたし」(33g税込1,426円目安)。いただく前に酒と味醂に浸すため、この名が付いている。発酵による独特の香りと強い旨味、鮭の風味が心地良く、お酒のアテに最適だ。ついつい日本酒が進み、食べている本人が酒びたしになってしまうのが名前の由来かと思うほどだ。

天然の鮭はもともと自給率が高い食材だ。しかし、近年は自国の漁獲量を超える量の養殖ものを輸入することが常態化している。昔ながらの日本の鮭の魅力が再認識される日を心から願っている。

※以下のお店情報は記事投稿日時点のものです。訪れる際には予め営業日時をお店にご確認ください。

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