季節を愛で、美味しく食べる〜旬魚の世界〜 Vol.1

ホヤの世界!あなたは海のパイナップルを知っているか?

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和食
日本料理
魚介料理
ホヤの世界!あなたは海のパイナップルを知っているか?

著者撮影
魚介類が持つ旨味、香り、脂の乗り、食感など、 「魚味」が最大化される時期こそが旬。 さらに、食べ物で季節を感じる事が出来るのは、 日本料理・和食の大きな魅力! 旬を押さえて魚介類を食べると、 美味しいだけでなく食べる喜びがアップします。

そして、旬は産地によって異なりますので、 意識して頂く事で現地に行った時の喜びがアップします。 日本は四季があり、四方を海と異なる海流に囲まれた国。 旬魚は日本人ならではの特権的な楽しみだと思います。当コラムでは、旬の魚介類について紹介し、旬に頂く魅力と喜びをお伝えしていきます!

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第1回はホヤ(マボヤ)に迫る!

読者の皆さまは「ホヤ」をご存知でしょうか? 比較的知名度の高い魚介類と思いますが、どちらかと言うと「珍味」として記憶されていると思います。


確かに【莫久来(ばくらい)】と言う酒肴はホヤとコノワタ(ナマコの腸)で作る塩辛となり、珍味以外の何ものでもありません(笑)。

【莫久来(ばくらい)】もまた魅力的な食べ方ですが、実際は生で頂く事ができ、旬の生ホヤは格別の味わい!鮮度抜群なホヤはフルーティかつ爽やかな味わいで、一般的にイメージされる「クセ」が非常に少ない食材となります。

「海のパイナップル」と呼ばれるホヤ

俗称で「海のパイナップル」と呼ばれるホヤ。これは見た目だけでなく、味わいも南国のフルーツを彷彿させる風味を持っているためだと思います。とは言え、都市部で頂くと「フルーティさ」よりも強い磯の香りが強く感じられ、それが「珍味」として認識される要因である気がします。ただ、下記に記載の産地で頂くと抜群に美味しいものです。海胆や海老・蟹と同じくらい鮮度がモノを言い、産地で頂く喜びのある魚介類だと思います。

主な産地:北海道、青森県、岩手県、宮城県
主な食べ方:生食、酢の物、蒸しホヤ、莫久来(ばくらい) ※宮城県の石巻・志津川地方ではホヤ雑煮も!
主な栄養素:ミネラル、カルシウム、ビタミンE、B12

美味しいものとそうでないものの違いとは?

・ 美味しいホヤの条件としては、第一にフレッシュであること
・ そして迅速かつ丁寧に肝が処理されていること

これによって「臭い」ではなく「香り」としてホヤの風味を楽しめます。

美味しいホヤをお店でいただく

生粋の江戸前仕事を継承しつつ、ちょっとしたモダンアレンジが素敵な鮨店


『莫久来』 銀座鮨わたなべ(東京都・銀座) 著者撮影
創作おでんと多様な日本酒を楽しめる酒場

『莫久来』 串駒房(東京都・大塚) 著者撮影
創作おでんと多様な日本酒を楽しめる酒場


『ホヤ刺し』 俺ん家(北海道・根室) 著者撮影
地元で絶大な人気を誇る酒場

『ホヤ刺し』 あけぼの(北海道・釧路) 著者撮影
郷土料理を楽しめるフレンドリーな酒場。煎餅料理がオススメ


『ホヤ刺し』 おかげさん(青森県・八戸) 著者撮影
地元で絶大な人気を誇る酒場

『ホヤ刺し』 根菜家(岩手県・盛岡) 著者撮影
岩手食材を駆使するおでん酒場

いかがでしたでしょうか…。 珍味と呼ばれ、海のパイナップルとまで言われるホヤ(マボヤ)の魅力が少しは伝わったでしょうか? この季節、ホヤにも注目してみて下さい。
 

 

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