天麩羅慕情 Vol.1

衝撃的な出合い!目と舌で楽しめる天麩羅「てんぷら 深町」

東京
この逸品
WORD /
京橋駅
和食
天ぷら
日本料理
東京グルメ
東京メトロ銀座線

著者撮影
食べ歩くお店は、年間400軒前後。特定のジャンルに偏って食べるということはしないが、魚と酒という組み合わせはなにより格別だ。そして、どこか心の安らぎを求め、昭和風情を追い求めてしまう。派手さは必要とせず、滲み出る和を感じられる店は、特に良い。そんな筆者が取り上げるのは、『天麩羅』だ。

著者撮影
普段1人でサッと繰り出すことも多くなってしまったが、自分よりもむしろ舌が超えた妻との食事は、幾分かの緊張感があって楽しい。そんな妻と共に『天麩羅』の虜になってしまったのは、他でもない。今回触れさせて頂く「てんぷら 深町」というお店と出会ったからということになる。この衝撃的な出合いがきっかけで、『天麩羅』の求める旅に出ようと思うに至った。我が心の1軒『深町』。とある日のお昼を、少しだけご紹介したい。

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山の上ホテルの味を再現した極上のてんぷら

著者撮影
こちらの『天麩羅』に恋焦がれてしまったポイントは、ずばり「火入れ」にある。匠の技によって演出された「食材と衣の調和」に、カウンターで夫婦揃って悶絶した瞬間は、いまでも鮮明に覚えている。

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こちらの『天麩羅』の真骨頂は、やはり「火入れ」か……。いや。それだけではないはずだ。タネそのものの質に、火入れの良し悪し。そして、衣の厚みや香り。さらに、お供に添える塩やつゆ……『天麩羅』の印象を変える要素は多い。

とにかく匠の技によって演出された「食材と衣の調和」に、魅了された。食材の“すっぴん”の旨味。その輪郭をクリアに見せながら、適切な厚みで包み込む衣。これらの絶妙なハーモニーには、ただただ「言葉が無い」。

車海老

著者撮影
『天麩羅』の見方を変えてくれた「車海老」は、火入れによるグラデーションが楽しい。芯にねっとりとしたレアな部分を仄かに残し、海老らしい香ばしさを、太白胡麻油の清楚な旨味と共に腹に収める。1本目は、素直に塩でいただく。

穴子

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臭みを感じた瞬間、ボクは萎えてしまう「穴子」だが……この日のパフォーマンスはまだに秀逸。脂がなんとも潤沢で、塩では脂が勝ちすぎてしまうくらい。つゆでさっぱりといただくことで、良い塩梅に収まる感覚を覚えた。

かき揚げ天丼

著者撮影
そして、〆の「かき揚げ天丼」。タネは海老と貝柱のみ。これらを包み込む、タレを考慮した衣の厚さは、最適解と言わんばかりだ。 「深町」のカウンターに腰を下ろしている時間は、最後まで口福に包まれる。

寿司、蕎麦と共に「江戸の三味」と言われる『天麩羅』。食材(タネ)そのものの質やサイズ。そして、衣の厚みや香りや火入れ。さらに、お供に添える塩とつゆ。調理の仕方・食し方によって、多様な表情を見せてくれる。その表情は、同じお店・同じ食材によっても容易に“変わってしまう”が故に、追いかけずにはいられなくなる。

さあ、次はどちらにオジャマしよう…。

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