季節を愛で、美味しく食べる〜旬魚の世界〜 Vol.6

ホタルイカの世界!旬真っ只中「ホタルイカ」の魅力に迫る

東京
この逸品
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ホタルイカ

著者撮影
魚介類が持つ旨味、香り、脂の乗り、食感など、 「魚味」が最大化される時期こそが旬。 さらに、食べ物で季節を感じる事が出来るのは、日本料理・和食の大きな魅力! 旬を押さえて魚介類を食べると、 美味しいだけでなく食べる喜びがアップします。


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3月、4月はバタバタと忙しい時期。「師走」の12月よりも忙しい!という人が多いのではないでしょうか。しかし、忙しさにかまけて、旬を味わい損ねては勿体ないヤツがいます。その名はズバリ、ホタルイカ(蛍烏賊)。

今回は、3月から5月が旬な「ホタルイカ」の魅力に迫ります。

ホタルイカの魅力とは…


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名前の通り夜の海中でホタルのように輝き、春に生まれて、1年後の春までに産卵を終えて消えゆく存在。はかなくも美しく、可愛らしい見た目のホタルイカには、他のどのイカでも味わえない魅力があります。今回は改めて、ホタルイカの魅力をお伝えします。

ホタルイカの有名な産地はこの2ヶ所

ホタルイカの産地は非常に限定的で、有名な場所は2ヶ所。兵庫県・浜坂(はまさか)と富山県・滑川(なめりかわ)が有名です。

特に富山県・滑川はトップブランドとされており、他の産地のものよりも市販価格は少しお高めです。上記2ヶ所以外だと、駿河湾と相模湾でも獲れるには獲れますが、市場流通量は少なく、ほとんどが兵庫産か富山産となっております (富山県の港だと、新湊、魚津も加工技術に定評があります)。

産地の富山県滑川では3月下旬から5月GW明け頃まで漁を見学できるそうです。敢え無く筆者は未だ訪問できていないのですが、いつか行きたいと切実に考えております。

「護岸からバケツをおろしても獲れるほど」と本当か冗談か聞いておりますので、タモを持参して臨みたいものです。

超フレッシュなホタルイカをその場で茹でて頂いてみたいところ…ちなみに、流通しているものはほぼ全て現地で茹でたものですが、豊洲などに行けば生のホタルイカを入手できます。


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しかし、生のホタルイカで気を付けないといけないのが、寄生虫対策。ホタルイカのワタには旋尾線虫という寄生虫が存在し、急性腹症や皮膚爬行症、最悪の場合には腸閉塞を引き起こします。

しかも、一躍有名になったアニサキス線虫よりも怖いのが、虫体が微細であるために、内視鏡による確認や摘出が不可能である点。生のホタルイカの前では【踊り食い】の誘惑に駆られますが、絶対に止めた方が良いです。

予防法としては、−30℃で4日間以上(もしくは−40℃で40分以上)冷凍するか、沸騰で30秒茹でる(もしくは中心温度60℃以上の加熱を行う)か。どうしても生で食べたい場合は、ワタを除去すればリスクを大幅に下げることができるようです。ワタこそ美味しいのに! と思われるかもしれませんが、グッと耐えましょう。

個人的に、生に近い状態で食べたいと言う欲望を叶える最良の調理法は、真空低温調理なのではないかと思います。中心温度60℃以上で加熱を行い、急速に冷やして頂けば美味しく安全に頂けるでしょう。

主な産地:兵庫県浜坂、富山県滑川、駿河湾、相模湾
主な食べ方:酢味噌和え、串焼き、炒めもの、天婦羅、パスタ、アヒージョなど
主な栄養素:ビタミンA(レチノール)、ビタミンE、ビタミンB群、銅、タウリンなど

ホタルイカの有名な料理とは?


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さて、ホタルイカの魅力と言えば、小さな身に詰まった濃厚な味わいのワタ(内臓)。苦味は非常に弱く、香りも上品なので、止められない止まらない味わいです。

料理として最も有名なものは酢味噌和えでしょうか。 また、日本料理店、鮨では、軽く焼いたり炒めたりと、シンプルな料理が多いです。

東京・新橋には【ホタルイカしゃぶしゃぶ】と言う大変魅力的な料理を出される酒場もあります。

 


著者撮影 シンプルな料理が多い印象ですが、パスタやアヒージョといった西洋料理との相性も抜群!

著者撮影 さらに、沖漬けや干物(いしり干し)と言った加工食品も大変美味しいです。

いかがでしたでしょうか…。

1年後の春までに産卵を終えて消えゆく存在のホタルイカの魅力は伝わったでしょうか? 旬真っ只中のホタルイカをぜひ味わってみて下さい。

 

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